米寿とは?

米寿とは、数え年で八十八歳の長寿の祝いのことをいいます。ところで、長寿を祝う年祝いは、そもそも、数え年で行うものですが、最近では、還暦を除きますと、満年齢で祝うことが多いとされています。

米寿と言われる由縁

米寿は、「米」の字を分解すれば、「八」「十」「八」になりますが、この八十八を一字にまとめますと、「米」の字になりますので、八十八歳を祝う名になったといわれています。また、八十八は、末広がりの八が重なるところから、米寿は、縁起のいい、目出度いお祝いと考えられています。なお、八十八歳のお祝いは、「米の祝い」「こめの字祝い」「よねの祝い」とも呼ばれています。

米寿の祝いの考え方

米は、昔から、日本人にとって大切なものでしたので、「八十八」という数字には特別の意味が込められています。そして、米寿の祝いは、農民の米作りの心意とうまく結びついて行われているのです。
この点について、もう少し考えてみましょう。例えば、八八夜に苗代づくりをしますと、秋の収穫がよくなるといわれています。立春から数えて八八日目は五月の田植え時になり、「八八夜の別れ霜」といいますのも、いよいよこのころから本格的な農作業が始まることを表しています。苗代に稲の種籾を蒔く日がころころであり、この日は秋の稔りを願って田の神を祀ったともいわれています。
そして、八八という数字が米に対する農民の素朴な信仰を呼び起こし、また、寿命が延びてきたとはいえ、この年まで長生きすることは目出度いこととされ、米の字と結びつく八八歳を米寿として盛大な祝いが行われてきたのです。
そのため、地方によっては、本人が作った火吹竹(ひふきだけ)や斗桝(とます)かき(一斗桝などで米を量るときに上をならす棒)が返礼として配られ、参加者はこれをもらってその長寿にあやかろうとすることもあるようです。また、手形を押し、それにサインをした半紙を配り、これをもらった家ではそれを玄関に貼って門(かど)守りにするという慣わしのある地方もあるといわれています。その際、半紙ではなく、飯杓子(めししゃくし)に八十八という字を書き、サインをしたのを配るところもあるようです。
米寿には、本人又は周囲の人が祝宴を開いてお祝いするのが一般的ですが、ささやかなお祝いを望む方やお祝いそのものをいやがる方もいますので、本人の希望に沿って決めるのがよいと思われます。
ところで、米寿では、年齢的に考えても、当然のことながら、本人の健康状態を第一に考えたお祝いにすることが肝要とされています。

米寿祝いの贈り物

贈り物の選び方は、基本的には還暦の場合と同じと考えられています。そして、最近の一般的傾向としては、長寿のお祝いだからといって、しきたりにこだわる必要はないとされています。そうしますと、むしろ、地味なものは避け、若々しいイメージのもの、すなわち少し派手めのものを贈るほうが喜ばれるといえます。
金額的には、2~3万円、親戚や知人の場合には1万円くらいが目安といえるでしょう。
品物には、紅白(又は金銀)蝶結びの水引ののし紙をかけ、表書きは「祝米寿」「米寿御祝」「敬寿」「御祝」などとします。
現金で贈る場合は、紅白(金銀)蝶結びの水引の祝儀袋に入れます。

米寿祝いのお返しは

お返しについても、基本的には還暦の場合と同じと考えられています。
その際、半返しなどの決まりごとは気にする必要はないとされています。
しかし、最近では、年齢的なことを考え、お返しをしない扱いも増えてきているようです。
お返しをする場合の品には、紅白蝶結びの水引ののし紙をかけ、表書きは「内祝」「寿」などとします。